【2022年最新】米ドル円の予想見通しは?円安はどうなる?今後の推移を分析
前例にない円安が進む2022年に「円安はどうなる?」「これからのドル円相場はどうなる?」という疑問を持つ方も多いです。
この記事では、過去の変動や証券会社のレポートを基に、これからのドル円予想を紹介し、ドル円取引におすすめのFX会社を紹介します。
2022年における米ドル円予想/見通し
2021年は102円台から円安のトレンドが始まったことにより、年末に115円台に乗せる上昇を見せました。2022年におけるドル円の為替レートの推移は、「金融政策」「物価」「コロナウイルス」の3本軸での判断が重要になっています。
全体としての2022年のドル円の為替レートは値幅は少ないと予想されていますが、コロナウイルスという予想できない為替レート変動要因もあるため予想自体は難しいのが現状。
記事内でこの3本軸や証券会社のドル円為替レートの予想も乗せていきますが、まずはアメリカと日本の金融政策によるドル円の影響をまとめます。
アメリカの金融政策によってもたらされる米ドル円への影響
2022年のアメリカの金融政策は、テーパリングの開始など「正常化」が具体的なキーワードとして取り上げられる1年になりそうです。コロナウイルスによる影響で行っていた超低金利政策から通常の経済状態に戻っていく流れが起こりそうですが、金融引き締めとまではいきません。
2021年はインフレが進んでいった年なのでここである程度の経済の引き締めを行うのは正常な流れと言えますが、依然としてドルが強いのでアメリカの金融政策がドル円に大きな影響をもたらす可能性は低そうです。
日本の金融政策によってもたらされる米ドル円への影響
日本はコロナショックからの経済回復において各国よりも遅れをとっており、金融政策は2022年には大きく変動はない見込みです。今後変化が起こる可能性はありますが、基本的に現在行っている量的緩和と金利政策が継続されるとの予想が大筋。
2021年度の金融政策は成功したとは言えず、アメリカのようにテーパリングを行う段階に無いための政策継続だと予想されますが、この政策によるドル円への影響は薄いと見れます。
為替の流れで言うと現在円が売られすぎな状況ではありますが、このトレンドは2022年も継続する見通し。
ドル円為替レートが変動する4つの要因
ドル円為替レートが変動する要因はいくつかありますが、為替レートが大きく動くのは様々な要因が関係している事が多く、完璧に予想することは非常に困難です。しかし、知識として知っておけばある程度の予測はできるので、決定要因の中でも主要な4つの要因をご紹介します。
- 物価
- 金融政策
- 景気
- その他の要因
①物価
物価とは、物やサービスに対して付けられる価格の事。物価の上下は経済状況に左右され、物価が上がることを「インフレ」、物価が下がることを「デフレ」と呼び、ドル円の為替レートは物価の動きに左右されることが多いです。
では、実際にドル円と物価がどう繋がるのかというと、100円の商品が120円に上昇した場合「インフレ」になり、円の価値はその分下がります。逆に100円の商品が90円で買えるようになれば「デフレ」になり、円の価値は上昇。
よって、日本がデフレになった状態でアメリカでインフレが起これば「円高ドル安」になって為替が動くという仕組み。為替が大きく動くイベントとしては、「消費者物価指数」が挙げられます。
②金融政策
各国の金融政策も為替レートに大きな影響を与える要因となります。金融政策とは、各国が物価の安定を保つために中央銀行が通貨量や金利の調整を行うことをいいます。
今後は米国においてコロナ禍から続いている低金利政策から脱却する可能性があり、為替レートに大きな動きが起きる可能性があります。
③景気
景気も為替との繋がりが非常に強い要因の1つ。生産や雇用など、社会状況を反映した指数が為替レートにも関わってくるのが大きな特徴です。
景気が良い時には消費者の購買意欲が上がり、雇用も増え、インフレ率が増加。その結果、景気が良い国にお金を入れたいという心理が働くことになるので、その国の通貨が買われていくという仕組み。
日本の経済指標は内閣が公開している指標で為替が動きやすく、アメリカは「雇用統計」が大きなイベントとして存在するので、その結果を指標に為替トレードをする方も多いです。
④その他の要因
その他の要因として大きいものに、自然災害や戦争といった予期できない要因も挙げられます。例えば「東日本大震災」が起こった時には、11日に82円台だった米ドル円レートが、震災直後から円高に動き続け、17日にはなんと76円台にまで円高が進んだという事もありました。
これは、復興のための支援などに多額の日本円が必要になるため、日本の保険会社が多くの資産を円に変えるだろうという予測を立てて円が大量に買われたために起こった事象です。しかし、大きな地震が起こるたびに円高が進む訳ではないので注意が必要。
このような自然災害が起こった際には為替に触れないというのも大事になってきます。こういった要因も為替レートに影響してくるため、完璧に為替レートの予想を立てるのは難しいと言われる所以です。
ドル円為替レートの過去の変動要因
では次に、為替レートが大きく動いた過去の出来事をまとめていきます。これらの事象をきちんと抑えていくことで今後の値動きに役立つ点もあるので、しっかりと確認しましょう。
- リーマンショック時
- アベノミクス時
- コロナショック時
①リーマンショック時
2008年にリーマン・ブラザーズという世界でも有数の投資銀行が倒産した際には「有事の円買い」が起こり、リーマンショックが起こる前週末に108円台に迫ろうとしていたドル円為替が翌週末には104円台になるほどの急激な円高が進行しました。
その後も円高の勢いは止まらず、2009年前後には87円台をマークするなど為替に対して大きな影響を与えたのは非常に印象的です。ここまでの円高が進んだ背景にはアメリカの住宅バブルの崩壊があります。
今までバブル状態でインフレが進んでいた中での出来事だったので、ドル円為替レートは大きく動き円高が進めましたが、日経平均株価は大きく下げ、その後の世界的な不景気を引き起こす事態となりました。
上の画像はtrading viewのチャートから切り取った2008~2009年のチャート。週足で見ても円高がずっと続いていることが分かり、当時の経済状況が伺えるような値動きです。
②アベノミクス時
続いてアベノミクス時のドル円為替レートを振り返ってみましょう。そもそも「アベノミクス」とは大胆な金融緩和政策を意味しており、金融緩和と貨幣の増刷を積極的に行う政府の介入があった経済イベント。
2012年11月時点でアベノミクスが始まり、安値79円から右肩上がりで2年以上上昇。最終的に2015年に125円台に乗せるほど上昇が続きました。
底でドルを買っておけば2年以上ポジションを持っていられるようなイベントだったので、FXにそこまで詳しくない方もドルを持っているだけで大きな利益を出せた相場でした。
上記の週足を見て分かる通り、ほとんど為替レートが戻されることなく上昇を続けていることが分かります。
③コロナショック時
では次に、最も直近に起こったコロナショックについてまとめます。2020年1月にコロナウイルスの話が出回り始めた頃でしたが、107円台だったドル円為替は112円台まで上昇しました。
2,3月に入る頃にはWHOがパンデミック宣言を出しました。また同時期にアメリカで金融緩和・利下げが決定されたことで急激に円高が進み、一時101円台にまで円高が進んだのは印象的です。
しかし2021年に入るとアメリカの金利政策が徐々に通常時に戻っていったこともあり、現在ドル円は116円台に迫る勢いで上昇を続けています。
上記のチャートを見れば分かるのですが、コロナショックは世界的なイベントだったので一時の急騰・急落を除けば先ほどの2つに比べればそこまで大きな動きは見られませんでした。
とはいえこういった状況は世の中的には不景気なので円高が進んでいったのは印象的です。
ドル円通貨ペアの2022年の各社の予想
では続いて2022年のドル円通貨ペアに関する各社の予想をまとめます。
- 三井住友DSアセットマネジメント
- 三菱UFJ銀行
- 野村證券
①三井住友DSアセットマネジメント
まずは、2021年12月21日に三井住友DSアセットマネジメントが発表した2022年のドル円予想をご紹介します。
2022年のドル円相場は、米国の物価と金融政策が鍵を握っていると予想しています。原油価格の安定や自動車に必要な半導体の供給が間に合う見込みがあることから2022年後半は物価が落ち着いていく見込み。
また、金融政策に関しては量的緩和が3月に終了したのちに段階的に利上げが行われていくと予想されており、景気の上昇は緩やかなものになっていくとの予想が大筋。
年間のドル円相場の予想値幅は約10円程度幅となっており、上限は約122円、下限は約111円前後を予想しています。
引用元:
②三菱UFJ銀行
続いては三菱UFJ銀行の2022年度ドル円予想です。
2022年全体の見通しとしては、依然としてコロナウイルスという不確定要素があるために上下の値動きともに緩やかになる方向性がメインシナリオとして予想されています。
アメリカの金融政策の正常化と、原油価格の落ち着きが見られる事より世界的なインフレへの期待は弱まっていくとの予測が大筋。6月に利上げが始まる予想もしているが、利上げの割高感からドル安に進んでいき、円が持ち直してくる見通しからドル円は年末に110円を割り込む予想。
コロナウイルスに対して楽観的な予測をするならばドル円は上昇。変異株の猛威等によって世界的なパンデミックが収束しない場合にはドル円は下がっていくのが大まかな見通しとなっていました。
引用元:
③野村證券
続いては2021年12月21日に発表された野村証券の為替予測をご紹介します。
年間のドル円予想は上昇を予想しています。コロナウイルスの猛威が落ち着くことが予想されていることや、中国のインフレが落ち着く見込みがなされていることからドル円の上昇にとってはポジティブな予想がメインシナリオ。
とはいえ金融政策が正常化されることや、コロナウイルスの変異株の猛威がどれほどか予想がつかないことが上昇に対する不安要素となっているのが気を付けるべきポイントです。
引用元:
ドル円ペア取引におすすめのFX会社3選
ドル円は通貨ペアとしては最もメジャーなものの1つなので基本的にどの取引所でも扱えますが、取引におすすめな国内FX取引所が3つあるのでこちらでご紹介します。
- GMOクリック証券
- 外為オンライン
- IG証券
①GMOクリック証券
GMOクリック証券は取引高が世界一で信頼度の高い国内取引所になっており、初心者から上級者までの幅広いFXトレーダーにおすすめなのが大きな特徴です。
GMOクリック証券のスプレッドは国内取引所の中でも非常に狭く、国内でもトップクラスの水準を誇っているのが特徴。スプレッドは買値と売値の価格差を表しており、これが実質分の取引手数料として取引のたびにかかるので、スプレッドが狭いことはトレーダーにとって大きなメリット。
取引ツールは使いやすく、サポート体制も整っているので初心者の方でも取引を始めやすいGMOクリック証券。早速口座季節をしてドル円を始めとした為替取引を始めてみましょう。
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②外為オンライン
外為オンラインは国内でも長く為替取引サービスを提供している取引所で、優秀な取引ツールやセミナーなど幅広い層が利用できる様々なサービスが特徴になっています。
また、外為オンラインでは1,000通貨単位からの取引が可能になっています。通常1万通貨単位からの取引しか認めていない取引所も多い中、1,000通貨単位からであれば約5,000円から取引できる外為オンラインであれば小額からの取引ができるのは大きなメリット。
また、為替取引に慣れていない方向けに自動売買ツールである「iサイクル2取引」という自動売買ツールも用意しています。こちらの取引ツールを使えばドル円のような為替ペアをツールが取引してくれるので、自分で取引する必要もありません。
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③IG証券
IG証券では業界最狭水準のスプレッドを提供しており、コストを抑えて取引ができます。また、取引通貨ペア数は100種類と業界最多水準であるため、幅広い取引ができます。FXの銘柄だけでなく、株式・株価指数・債権・ETFなども扱っており、様々な取引が可能です。
IG証券ではノックアウトオプションを提供しており、予めノックアウト価格(強制決済価格)を定めることによってオプション料さえ支払えば、レバレッジ25倍よりも大きな取引ができます。そして、強制決済価格を定めているので追証が発生しません。
ドル円為替レートの今後の見通しは横ばいor上昇
この記事はいかがだったでしょうか。ドル円の2022年度の予想はまだまだ不確定要素が強いところはありますが、基本的には横ばいか上昇が続く予想をメインシナリオとして考えている所が多いです。
ドル円は日本人にとって非常に馴染みの深い通貨ペアとなっており、しっかりとファンダメンタルズ分析を行っていくことで方向性が読みやすい為替ペアと言えるので、様々な情報を参考にしながら取引を行っていきましょう。
先ほどご紹介した取引所であればドル円を安心して取引できるので、気になった方は口座開設から始めてみましょう。
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