天然系の化粧品って本当に肌に優しい?
「天然成分99%配合」なんて言われたら、つい買いたくなりますよね。しかし天然成分が必ずしも良質とは限りません。
今回は、美容セミナーやイベントに多数参加してきた、編集部の小熊が、「これだけは伝えたい!」と思った情報を伝えていきます。
この記事の監修者
美容ジャンルのライターとして2年以上活動したのち、choiFULL編集部に就任。ヘアケア・スキンケア全般の記事を作成。これまでにメーカー7社への取材をはじめ、勉強会・イベントにも多数参加。ヘアメイクやファッションを通じた、イメージチェンジが好き。日本化粧品検定1級。
◆取材歴(会社名/商品)
・株式会社ゼンケア/モアブルームカラーシャンプー
ぶっちゃけ染まる?モアブルームカラーシャンプーの真実を独占取材
・ECH株式会社/カミカクリームシャンプー
「質が高すぎてコンサルに怒られました笑」KAMIKAクリームシャンプーが半端なかった
・ワイズ製薬株式会社/カダソンスカルプシャンプー・AccalMe(アカルミー)化粧水
・オルビス株式会社
オルビスユー ドット・オルビスユー ・オルビス クリアフル各シリーズ)
・ビバリーグレンラボラトリーズ株式会社(日本本社)/ビーグレン QuSome各シリーズ・ビーグレンクレイローション
【直撃取材】皮膚美容の専門家にも相談できるビーグレンの独自サポートとは?
・株式会社nijito/haruシャンプー
「人に寄り添うこと」10年間変わらない考えをもつharuに直撃取材
・プレミアアンチエイジング株式会社
◆参加イベント
・NEXT TREND FES.TOKYO
(2023年6月3日・4日 東京国際フォーラム)
・株式会社マツモト交商主催 化粧品原料基礎セミナー
(2023年7月13日・14日 大田区産業プラザPio)
・ビューティーワールド ジャパン 名古屋
(2023年7月29日〜31日 ポートメッセなごや)
・Femtech Tokyo(フェムテックトーキョー)
(2023年10月5日〜7日 東京ビッグサイト)
◆Eメール
天然が必ずしも良質とは限らない
「天然」と謳える化粧品の定義は、厳密には決まっていません。そのため現在では、天然に存在する成分が1つでも配合されていたら、「天然」と謳えてしまいます。
そんな天然原料の特徴は以下の3つです。これはかなり驚く内容かもしれません。
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有効成分が特定できていない可能性がある
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未知の成分が含まれうる
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同じ名前の原料でも、成分や有効性が同じとは限らない
とくに3つ目が大事で、同じ名前をもつ天然系の原料でも、同じ機能をもつとは限りません。なぜなら、品種や産地・抽出方法などが異なる可能性があるからです。
たとえば、髪にハリコシを与えてくれる「ケラチン」。羊の毛から取った羊毛ケラチンと、人の毛から取った人毛ケラチンがあります。しかも、生成される国や地域・加工方法によっても中身が変わってきます。
未知の部分が多い天然原料、なぜ化粧品によく使われる?
天然というワードは、化粧品のイメージ作りに有用です。
たとえば、「ツバキオイル入り」と聞くと、薄紅色の花が連想され、女性らしく美しい印象を与えます。
また、「ハチミツ入り」と聞くと、とろりと濃厚な絵が想像でき、肌や髪をしっとりと包んでくれそうですよね。
他にもホホバオイルやアロエ・桜など、天然に存在するものは、無限に出てきます。
本当の意味で消費者のタメになる情報を発信したい!
今回は1トピックだけ紹介しましたが、美容分野では根拠のない情報が広まりやすい傾向にあります。
美容は誰もが日常的に関わる分野。消費者が多い上に、商品の処方には科学的な話も関わってくるため、何が本当で何がウソなのか、消費者にはわかりにくいのが現状だと思います。
だからこそchoiFULLでは、メディアとして、信頼性と妥当性のある見解を持ちたいと考えています。そのために、メーカーの人しか参加できないセミナーやイベントにも参加したり、文献を読んだりして、情報収集を日々おこなっています。
小熊千晴(くまちゃん)のコメント
もちろん天然原料には、イメージだけでなく化粧品としての機能性もあります。しかし実際は、イメージ的で差別化を図る理由で、配合されることが多いでしょう。