東京都でNIPT検査を受けられるおすすめのクリニック8選!選び方と検査費用まとめ
NIPT検査は、ダウン症をはじめとする胎児の染色体異常を調べる検査です。
出産前に染色体異常が分かるため、検査をおこなう方が増えています。とくに高齢出産の場合は検査への関心が高まる傾向があります。妊娠した方の中には自身もNIPT検査を受けるべきか悩んでいる方もいることでしょう。
そこで、NIPT検査を受けられるおすすめのクリニックを紹介します。
NIPT検査のメリット、デメリットや検査費用についても詳しく解説するため、NIPT検査の受診を検討している方は参考にしてください。
NIPT検査(新型出生前診断)とは?羊水検査との違い
NIPTとは、妊婦の血液を採取して胎児の染色体異常を調べる検査です。
新型出生前診断とも呼ばれ、正式名称はNon-Invasive Prenatal genetic Testingです。
検査する染色体異常は次のとおりです。
- 21トリソミー(ダウン症)
- 18トリソミー(エドワーズ症候群)
- 13トリソミー(パトウ症候群)
日本には2013年に導入されました。採血のみで検査できるため、母体や胎児への負担が軽いことが特徴です。
また、検査精度は99%できわめて高いと言えます。
一方、羊水検査は子宮に針を刺して羊水を採取しておこなう出生前診断です。
しかし、0.3~0.5%の確率で流産するリスクがあります。その一方、検査精度は100%に近いため、NIPTで異常を発見した場合の確定検査として用いられます。
東京都ではNIPT検査認定施設と認定外施設がある
NIPT検査は日本医学会により認定された施設と認定されていない施設の両方でおこなわれています。
認定されるための条件は次のとおりです。
- 臨床遺伝専門医が在籍している
- 確定診断(羊水検査または絨毛検査)が安全におこなえる小児科の臨床遺伝専門医と連携を取っている
- 臨床遺伝専門医がカウンセリングをおこなっている
- 30分以上のカウンセリングをおこなっている
- 専門外来を設置している
- 検査後のフォロー体制が整っている
認定外施設は違法なわけではありません。医師が検査をおこなうことに変わりはなく、検査精度の違いもありません。
しかし、カウンセリングや検査後のフォローなどが整っていない場合があります。
施設ごとにNIPT検査の項目が異なる
認定施設で検査できる項目は上述の21トリソミー(ダウン症)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、13トリソミー(パトウ症候群)の3つの染色体異常です。
しかし、認定外施設の場合は検査項目に制限がないため、次のような検査が可能です。
- すべての染色体異常
- 微小欠失症候群
- 性別
幅広く検査をおこないたい場合は認定外施設を選んでください。
ただし、認定外施設はカウンセリングや検査後のアフターフォローがない場合があります。公式サイトでどのような体制でNIPT検査をおこなうのかをよく確認して病院を選ぶことをおすすめします。
また、施設によっては医師の紹介状、遺伝子カウンセリングを受けること、パートナーの同伴が必要になる場合もあります。
検査を受けるための条件は認定施設の方が多い傾向があるため、条件を満たさない場合は認定外施設から選択してください。
東京都でNIPT検査を受けるクリニックの選び方
NIPT検査を受ける場合にクリニックを選ぶポイントを詳しく解説します。
陽性診断だった場合の対応
NIPT検査の結果、胎児に染色体異常が認められた場合は陽性の診断が出ます。
NIPT検査は非確定検査であるため、結果を確定させるために羊水検査または絨毛検査(じゅうもうけんさ)が必要です。
しかし、クリニックによっては羊水検査や絨毛検査をおこなわないことがあります。クリニックで確定検査をおこなっていない場合は、自身で確定検査ができるクリニックを探さなくてはなりません。
さらに、確定検査の結果も陽性だった場合は中絶するかどうかの判断を迫られます。そのため、検査後の相談に乗ってもらえるかどうかも重要です。
検査後のアフターフォローについて、確定検査をおこなっているか、検査後の相談に乗ってもらえるかの2点を確認してください。
口コミや評判
ネット上にはクリニックの口コミや評判が見られるサイトがあります。公式サイトを見るのみでは分からない患者側の印象や体験談を知れます。
人によって感じ方は異なりますが、悪い口コミが多ければそのクリニックは避けることをおすすめします。
NIPT検査の実績が豊富か
NIPT検査は2013年に日本に導入された比較的新しい検査です。そのため、検査の実績があまりないクリニックも存在します。
検査の実績が豊富であれば、検査や相談する際にスムーズで信頼もできます。
公式サイトや口コミの件数などから実績の有無を調べてください。
カウンセリングの有無
NIPT検査の前後に不安や疑問を相談するためのカウンセリングをおこなっているかも重要です。
カウンセリングの中には臨床遺伝専門医または認定遺伝カウンセラーのみがおこなえる遺伝カウンセリングがあります。おこなっているカウンセリングが遺伝カウンセリングかどうかも確認してください。
遺伝カウンセリングでは、検査内容や検査結果のような医学的なことのみでなく、次のような心理的、社会的な面からも説明がされます。
- 検査が自身や家族に与える影響
- 生活で注意すべきこと
- 社会的支援
認定施設であれば臨床遺伝専門医が在籍しているため遺伝カウンセリングをおこなっていることが多いですが、認定外施設ではおこなわれていないことがあります。
費用は1回5,000~1万円が目安で決して安価なカウンセリングではありませんが、検査の意義や家族に及ぼす影響を理解し納得した上でNIPT検査を受けるためには大切です。
NIPT検査の条件
クリニックによっては次のような条件を満たさないと検査を受けられない場合があります。
- 医師の紹介状がある
- 遺伝子カウンセリングを必ず受ける
- パートナーが同伴する
なお、従前は認定施設で検査を受けるためは次のいずれかの条件を満たす必要がありましたが、2022年に撤廃されています。
- 超音波検査や母体血清マーカーで染色体異常が指摘された
- 染色体異常の子どもを妊娠、出産した経験がある
- 出産時の年齢が35歳以上
- 父母のいずれかが均衡方ロバートソン転座による染色体異常の可能性がある
実際に検査を実施する企業
NIPT検査はクリニックで診断するわけではありません。
外部の検査会社に委託して採取した血液を郵送し、検査会社の診断が検査結果としてクリニックから伝えられます。
そのため、信頼できる検査会社に委託していることが重要です。検査精度が低い検査会社に委託した場合、実際は陰性であるにもかかわらず偽陽性の診断になる場合があるためです。
陽性の診断がNIPT検査で出た場合は、確定検査のために羊水検査をする必要性が生じます。
羊水検査は流産の可能性がある検査であるため、NIPT検査で偽陽性が出ると不要な羊水検査による流産のリスクを負います。
認定施設の場合は国内の検査施設で検査をおこなうため、検査精度に関する心配は必要ありません。
しかし、認定外施設の場合は国内の検査施設への委託が制限されていることから、海外の検査会社に委託することが多いです。
海外の検査会社のうち、もっとも信頼できる検査会社は最大手であるアメリカのベリナタ・ヘルス社です。
どの検査会社に委託しているのかを明らかにしているクリニックは多くありませんが、ベリナタ・ヘルス社に委託している場合は公式サイトに記載していることがあります。ベリナタ・ヘルス社の信頼性が高いためです。
認定外施設でNIPT検査を受ける場合、ベリナタ・ヘルス社に委託しているクリニックから選ぶと検査精度が確かなものであると安心できます。
外来診療・検査の費用
NIPT検査は自由診療であり、保険適用がありません。そのため、クリニックにより費用の定めが異なります。
検査費用の相場は10万~20万円と幅があるため、費用が予算内であるかはよく確認してください。
しかし、認定外施設の場合は費用が安いのと引き換えに次のようなデメリットがある場合があります。費用に含まれる内容をよく確認してください。
- 遺伝カウンセリングがない
- アフターフォローがない
- 検査項目が少ない
また、陽性診断であった場合に羊水検査の費用の負担がどうなるかも重要です。
クリニックの中には確定のための羊水検査が無料であったり、補助が出たりするところがあります。
その場合、費用総額が羊水検査が自己負担である場合よりも抑えられる可能性があります。
アクセスのしやすさ
妊娠中は体調が悪いことも少なくありません。
そのため、体に負担がかかりにくいアクセスのよいクリニックがおすすめです。
検査、結果報告、カウンセリングなど通院は一度ではないためです。結果が陽性だった場合はさらに確定検査のための羊水検査が必要になります。
できれば駅から徒歩圏内であるか、車で1時間以内で通えるクリニックを選んでください。
東京都でNIPT検査を受けられるおすすめクリニック8選
東京都でNIPT検査が受けられるクリニックを8院紹介します。
検査費用や特徴、アクセスなどクリニック選びの参考にしてください。
平石クリニック
JR山手線、東京メトロ日比谷線の恵比寿駅から徒歩1分のクリニックです。
認定遺伝カウンセラーが在籍します。カウンセリングは必須ではありませんが、不安や疑問があれば相談できます。
カウンセリングが無く結果の通知もメールでおこなわれるため、クリニックへ行くのは検査時の1回のみです。
そのため、通院回数を抑えたい方におすすめです。電話相談は無料であるため、検査前に相談や質問がしたい場合は0120-220-944に連絡してください。受付時間は9:00~22:00です。
検査は土日祝も予約ができます。そのため、平日の来院が難しい場合でも受診しやすいクリニックです。予約は公式サイトの予約フォームからおこないます。当日予約も可能です。
検査には性染色体検査や性別判定も含まれています。全染色体の検査や微小欠失検査にも対応しています。
費用は基本の検査で198,000円(税込)です。金利手数料無料で分割払いが可能です。希望する場合は受付センターへ連絡してください。また、結果が陽性であった場合の羊水検査の費用は、全額クリニックが負担します。
結果が通知されるまでにかかる期間は6日~14日です。パスワードがかかったメールで検査結果の説明書とともに通知されます。内容に疑問が生じた場合は質問や相談ができます。
顧客満足度は2019年から4年連続95%以上です。患者からの評判がよいクリニックであると考えられ、安心して受診できます。
ミネルバクリニック
女性遺伝専門医が院長を務めおり、遺伝カウンセリングが受けられるクリニックです。
大学病院レベルの遺伝子検査をおこない、NIPTの国際臨床試験に参加しています。NIPT以外にがんや発達障害などの遺伝子検査もおこなっています。アクセスは東京メトロ銀座線の外苑前駅から徒歩1分です。
NIPTは、精度がもっとも高い第三世代NIPT(スーパーNIPT)を国内で唯一おこなうクリニックです。
陽性的中率は100%で、偽陰性や判定保留はありません。妊娠9週目から検査が受けられるため、できるかぎり早く検査を受けたい方におすすめです。
結果が陽性であった場合には次のような手厚いアフターフォローがなされます。
- 24時間院長に電話相談ができる
- 羊水検査の費用はクリニックが15万円まで負担
- 羊水検査をおこなう病院の紹介
NIPT検査の結果が陽性であっても、羊水検査をかならずしもおこなうわけではない点も特徴です。陽性になった場合は羊水検査をすすめるクリニックが多いですが、ミネルバクリニックでは羊水検査の前に超音波検査をおこないます。
超音波検査でも陽性になった場合に羊水検査がおこなわれます。羊水検査は流産や死産のリスクがあるため、羊水検査を受ける必要性を減らせることは大きなメリットです。
NIPT検査前には無料で4Dエコーが受けられます。パートナーと一緒に見られますが、精密機械であるため小さい子どもは入室できません。
費用は遺伝カウンセリング、性染色体検査、性別判断も含め176,000円(税込)です。遺伝子100種類を調べられる検査も実施しています。
八重洲セムクリニック
10,000件を超えるNIPT検査をおこなっており、院長は出生前診断歴が40年以上です。
アクセスは東京メトロ京橋駅から徒歩1分です。日本で初めて次の検査をおこなったクリニックでもあります。
- 年齢制限のないNIPT検査
- 全染色体検査
- 微小欠検査
検査の前後双方で遺伝カウンセリングが受けられます。また、検査結果が陽性だった場合の羊水検査は無料です。
羊水検査はNIPT検査をおこなった医療機関がおこなうべき、との考えにもとづいているため、羊水検査をしている病院を自身で探す手間も省けます。
検査費用は性別判定も含めて215,600円(税込)です。遺伝カウンセリングは採血と同日におこなわれ、結果の通知は郵送が選べるため、来院は1回ですみます。来院して結果を聞くこともできます。
検査会社は信頼性が高いベリナタ・ヘルス社です。全染色体検査と微小欠失検査も可能です。
予約は公式サイトの予約フォームと電話の双方でできます。当日予約も対応しています。
愛育クリニック
港区にあるNIPTの認定施設です。遺伝専門医、認定遺伝カウンセラーによる遺伝カウンセリングがおこなわれています。アクセスは東京メトロ日比谷線の広尾駅から徒歩約8分です。
検査ができる時期は妊娠10週~15週であることが一般的ですが、愛育クリニックでは妊娠9週~17週6日まで受けられます。そのため、できるかぎり早く検査を受けたい方や悩んでいるうちに15週を過ぎた方におすすめです。
費用は120,000円(税込)です。結果が陽性であった場合の羊水検査の費用はかかりません。
超音波による精密検査で染色体異常以外の疾患を調べる胎児ドックも受けられます。追加費用は10,000円(税込)です。
ただし、検査時期は妊娠12週~17週であるため、NIPT検査と同日に受けたい場合はNIPT検査も12週以降になります。
結果の通知は来院、または郵送とオンライン面談の2とおりから選べます。
青山ラジュボークリニック
東京メトロ銀座線の外苑前駅から徒歩2分のクリニックです。費用がリーズナブルであることが大きな特徴です。
認定施設と同じ検査項目である、3つの染色体異常の検査(13、18、21トリソミー検査)のみであれば88,000円(税込)です。
また、次のように他の検査も相場より少ない費用で受けられます。
検査内容 | 料金 |
---|---|
13、18、21トリソミー検査+性染色体検査 | 132,000円 |
13、18、21トリソミー検査+性染色体検査+全染色体検査 | 165,000円 |
13、18、21トリソミー検査+性染色体検査+全染色体検査+微小欠失検査 | 187,000円 |
性染色体検査をおこなう場合は、希望すれば性別の通知が受けられます。性染色体を調べれば性別が分かるためです。
費用はリーズナブルですが、検査の前後に認定遺伝カウンセラーのカウンセリングが無料で受けられます。
また、性染色体検査もおこなう場合は、検査結果が陽性だった場合の羊水検査の費用はクリニックの負担です。羊水検査をおこなっている病院の案内もあり、アフターフォローの体制が整っています。
検査結果の通知方法はメールです。検査前後のカウンセリングは任意であるため、採血時にクリニックに行くのみでよく、1回の通院で検査を終えられます。
東京エバーグリーンクリニック
JR新橋駅から徒歩7分の銀座にあるクリニックです。LINEで医師への相談が無料でできます。
結果の通知は郵送ですが、希望すれば来院も可能です。結果を受け取った後も電話やメールで医師に相談できます。
検査費用は次のとおりです。
検査内容 | 料金 |
---|---|
基本検査(性別判定なし) | 1107,800円 |
基本検査+性染色体検査 | 151,800円 |
全染色体検査(基本検査の染色体を含む)+性染色体検査+微小失検査 | 217,800円 |
検査結果が陽性だった場合の羊水検査の費用はクリニックの負担です。羊水検査をおこなっている病院の案内も受けられます。
休診日は月、木、祝日であるため、土日の予約ができます。また、子ども連れでの受診が可能です。
ヒロクリニック
全国に10院を展開するクリニックです。東京には東京駅前院と新宿駅前院の2院あります。それぞれのアクセスは次のとおりです。
- 東京駅前院:JR東京駅から徒歩3分
- 新宿駅前院:JR、東京メトロ新宿駅から徒歩2分
NIPT検査は30,000人以上の来院があり、日本国内では最大級の実績です。また、国内検査であるため海外に血液を輸送する必要がなく、結果は最短2日で通知されます。
検査プランが豊富なこともヒロクリニックの特徴です。13種類のプランの中から選べます。
検査プランの選択に迷った場合は当日に医師と相談して決められます。また、公式サイトで簡単な質問に答えて適切なプランを導き出すことも可能です。
もっともシンプルな検査プランは、認定施設と同様の検査項目である13、18、21トリソミー検査のみです。99,000円(税込)で受けられます。
東京駅前院では防音室が完備されています。そのため、他の患者に会話を聞かれる心配がありません。
また、東京駅前院には日本産科婦人科学会専門医が在籍しています。
カウンセリングは希望した場合におこなわれ、検査結果は公式サイトのマイぺージに表示されるため、来院は検査時の1回のみです。検査後の診察やカウンセリングの費用は4,400円(税込)です。
デイジークリニック
デイジークリニックは全国に6院を展開する美容皮膚科です。
東京には渋谷本院と新宿院の2院ありますが、NIPT検査をおこなっているのは渋谷本院です。渋谷NIPTセンターとの提携によりNIPT検査をおこなっています。渋谷本院のアクセスは、各線渋谷駅から徒歩2分です。
完全個室であるため、プライバシーが確保されます。また、16時以降のサンセットプランであれば、会計も個室でおこなえます。
検査費用は次のとおりです。
検査内容 | 料金 |
---|---|
基本検査(13、18、21トリソミー検査+性染色体検査) | 145,200円 |
全染色体検査(1~22染色体+性染色体) | 181,500円 |
全染色体+微小欠失検査 | 217,800円 |
サンセットプランの場合は次のとおりです。
検査内容 | 料金 |
---|---|
基本検査 | 138,000円 |
全染色体検査 | 168,000円 |
全染色体検査+微小欠失検査 | 198,000円 |
そのため、16時以降に来院できる場合はサンセットプランを選択する方がお得です。なお、サンセットプランは電話予約のみ対応しています。
検査をできるかぎり早く終わらせたい方と丁寧なカウンセリングを希望する方のニーズに応えるため、検査スタイルが次の3種類用意されています。
検査スタイル | 詳細 |
---|---|
スピーディスタイル | 問診、診察が最小限で検査時間は20分で終了 |
スタンダードスタイル | 問診時に医師から検査内容の説明がある |
ケアフル対応スタイル | 検査の前後に女性小児科医のカウンセリングが受けられ、 助産師にNIPTに限らず妊娠に関して相談ができる |
検査会社は実績が100,000件以上のベリタナ・ヘルス社であるため、検査精度の信頼性も高いクリニックです。
東京都でNIPT検査を受ける際の流れ
NIPT検査を受ける流れについて詳しく解説します。
あからじめ把握してスムーズに受診するための参考にしてください。
1:クリニックに予約を入れる
まずは予約を入れてください。予約を入れずに来院しても、受診できない場合があります。
また、完全予約制のクリニックも少なくありません。
検査結果が陽性であった場合に中絶することを選択肢に入れている場合は、羊水検査や絨毛検査による確定検査に必要な期間をさらに経ても中絶が可能である必要があります。スムーズな検査のために予約を入れるようにしてください。
2:カウンセリング・診療
カウンセリングは検査の内容を理解し、納得して受けるためになされます。
そのため、カウンセリングを受けた後に検査を受けなくてもかまいません。
また、NIPT検査は出生前診断の一つに過ぎません。
メリット、デメリットの双方を把握し、他の検査との違いも理解した上で受けられるように、カウンセリングでは疑問や不安がある場合は質問してください。
3:採血
NIPT検査を受けることについて納得できた場合は、NIPT検査のために採血をおこないます。
カウンセリングと同日におこなうクリニックと、後日あらためて採血をおこなうクリニックの両方があります。
NIPT検査は母体の血液のみで検査が完了するため、検査自体は母体や胎児への影響はないと考えて問題ありません。
母体や胎児に負担が少ない一方高い検査精度があるのがNIPT検査のメリットです。
4:結果報告
検査日から1~2週間後に結果を聞けます。報告の方法はクリニックによって異なり、受診、書面の郵送、Eメールなどがあります。受診の場合は検査結果を踏まえて医師に相談が可能です。
検査の結果陽性だった場合は羊水検査または絨毛検査による確定検査をおこないます。
NIPT検査は精度が高いですが非確定検査であるため、確定検査が必要です。
またごくまれに結果が判定留保であることがあります。血液中に胎児のDNAが少ない場合や妊婦の服薬の影響があった場合です。判定留保になったときは、クリニックによって次のように対応が異なります。
- 再採血をおこなう
- 同じ血液で再分析をおこない、その結果も判定留保だった場合に再採血をおこなう
- 遺伝カウンセリングをおこないその後の対応について相談をして決める
NIPT検査を受けるメリット
NIPT検査の他の検査と比較した場合のメリットについて詳しく解説します。
胎児へ負担をかけず検査できる
NIPT検査は母体からの採血のみでおこなえます。そのため、胎児への影響がありません。
また、母体への負担もかかりません。
一方、羊水検査は流産や死産のリスクがあります。また、子宮に針を刺すため、次のような可能性もあります。
- 破水
- 子宮内感染
- 胎児が針で傷つく
そのため、胎児や母体へのリスクなく検査ができる点がNIPT検査のメリットであると言えます。
早い段階で検査が可能
NIPT検査は妊娠10週から実施できます。
一方、羊水検査は子宮内の羊水量が増えないと検査に必要な羊水を採取できないため、妊娠15~18週にならないとおこなえません。
短時間で検査が終わる
NIPT検査は採血のみでできる検査です。そのため、所要時間はカウンセリングや診察を含め30~60分です。
短時間で検査が終わるため、妊婦への負担が少なく、また受診のための時間をなかなか避けない方でも受けやすい検査であると言えます。
NIPT検査を受けるデメリット
NIPT検査の他の検査と比較した場合のデメリットについて詳しく解説します。
検査結果が確定ではない
NIPT検査は99%と高い精度の出生前診断です。
しかし、検査結果は確定せず、非確定検査に分類されています。
そのため、NIPT検査で異常が認められた場合は、結果の確定のためにさらに羊水検査がおこなわれます。羊水検査の方が精度が高く、100%に近いためです。
3つの疾患のみ確認できる
NIPT検査で確認できるのは21トリソミー(ダウン症)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、13トリソミー(パトウ症候群)の3つの染色体異常のみです。
一方、羊水検査であればモノソミーX(ターナー症候群)、トリソミーX( トリプルエックス症候群)、 XXY(クラインフェルター症候群)の3つの性染色体異常も発見できます。
ただし、NIPT検査認定外施設の場合は上述の3つの疾患以外の検査をおこなっている病院もあります。
東京都でNIPT検査を受ける際によくある質問
東京都でNIPT検査を受ける場合によくされる質問とその回答を紹介します。
NIPT検査に関する疑問や不安を解消し、NIPT検査を受けるかどうか決める際の参考にしてください。
NIPT検査はいつから受けられる?
NIPT検査は妊娠10週目から受けられます。
NIPT検査は母体の血液に含まれる胎児のDNAから染色体異常を発見する検査であるところ、妊娠9週目以前は正確な診断のために必要な量の胎児のDNAが母体の血液中に含まれていないためです。
妊娠10週目以降であればいつでも受けられます。
しかし、多くのクリニックでは妊娠15週目までとされています。確定検査のための羊水検査ができるようになるのが妊娠15週目からであるためです。
羊水検査で陽性になった場合に中絶手術を選択する場合、中絶手術ができる期限は21週6日までです。
そして、羊水検査の結果が出るまでには4週間ほどかかるため、羊水検査後の対応の選択肢を確保するためには、NIPT検査は妊娠15週目までに受けることが望ましいとされています。
NIPT検査にかかる時間は?
NIPT検査は採血のみでできます。
そのため、検査の所要時間はカウンセリングや診察を含め30~60分です。
NIPT検査の結果は正確?
NIPT検査はいくつかある出生前診断の中で非確定検査に分類されます。
NIPT検査のみでは正確な結果は得られないため、確定検査である羊水検査または絨毛検査が必要です。
NIPT検査はパートナーも一緒に受診すべき?
NIPT検査を受けるためにパートナーの同伴を条件としているクリニックは珍しくありません。
パートナーも検査内容や検査が及ぼす影響について理解した上で検査を受けるべきとの考えに基づいているためです。
そのため、パートナーも同伴することが望ましいと言えます。しかし、認定外施設であれば一人で受診できます。
パートナーの同伴が難しい場合は、認定外施設の中からクリニックを探してください。
NIPT検査は痛い?
NIPT検査は採血をおこなうため、注射針を刺すときに痛みがあります。
注射の痛みに敏感な方は、NIPT検査でも痛みを感じます。
NIPT検査は保険が適用される?
NIPT検査は自由診療であるため、保険の適用はありません。
費用は全額自己負担です。また、医療費控除の対象にもなりません。
費用の相場は10万~20万円です。認定施設よりも認定外施設の方が費用が安い傾向があります。
まとめ
NIPT検査は従前の出産前診断よりも精度が高い検査です。
しかし、スクリーニングのための非確定検査であるため、結果が陽性であった場合は確定検査である羊水検査や絨毛検査を受ける必要があります。
そのため、クリニックを選ぶ際は結果が陽性であった場合のアフターフォローの体制が整っているところをおすすめします。
羊水検査の費用をクリニックが補助したり、羊水検査ができる病院の紹介があったりすれば、自身の負担を減らせるためです。
また、検査の前後のカウンセリングも重要です。遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーが在籍するクリニックであれば遺伝カウンセリングが可能であるため、在籍する医師やスタッフを確認してください。カウンセリングを受けてNIPT検査のメリットとデメリットの双方をよく理解したうえで検査を受けるようにしてください。
※本記事の情報は2023年1月時点のものです。
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