自毛植毛の手術に掛かる費用とは？費用の種類・決まり方のポイントを解説

自毛植毛は、薄毛を根本的に改善する治療法です。自分の髪の毛を気になる部位に植毛するため、拒絶反応や炎症が起きにくいのがメリットといわれています。AGA（男性型脱毛症）の治療として効果があるのは分かるが、費用が高額になりそうで不安という方もいらっしゃるでしょう。

そこでこの記事では自毛植毛の費用とその内訳、AGA専門クリニックの料金目安などを紹介します。自毛植毛の費用について事前に把握することで、安心して施術を受けられます。参考にしてください。

hair-care編集部
内田 純平
30代前半の頃から薄毛に悩み、さまざまなAGAクリニックを調査しました。実際に飲み薬や育毛剤だけに限らずメソセラピーやHARG療法などの治療方法を試し、一時期は植毛まで考えました。が、無事に復活できました。その経験を活かしてAGAに悩むの皆さんのサポートをしていきたいと考えています。

そもそも自毛植毛にはどんな費用が掛かる？費用の種類を解説

自毛植毛にかかる総費用は、基本料金＋1グラフト(毛包1株)単価×移植するグラフト数＋その他の費用で算出されます。

施術方法によっても金額が異なるため、医師と相談してできるだけ費用を抑えられる施術方法を選ぶことが大切です。

以下では、自毛植毛でかかる費用を3種類解説していきます。植毛を考えている方は、参考にしてみてください。

1.基本料金（施術技術料）

基本料金（施術技術料）には、自毛植毛を行う医師の技術料、使用する機器の使用料、頭皮の衛生を保つ管理費用、施術する際に発生する諸費用が含まれています。

基本料金の相場は一律料金ではありません。施術方法や難易度、使用する機器などによって異なりますが、おおよそ100,000円〜300,000円です。

自毛植毛は大きく分けて3種類あり、使用する機器や施術方法が異なります。より最先端の機器を使う方が、高くなる傾向にあるでしょう。

また、一つひとつのグラフトを丁寧に採取・移植しなければならないため、医師の技術力によっても料金は変動します。

2.グラフト（毛包）単価

グラフトとは、移植する「毛包（もうほう）」を数える単位です。頭皮の内側で毛根を包んでいる皮膚組織（毛包）には、1つの毛根に1〜4本程度の髪の毛が生えていて、1つグラフトを移植すると髪の毛が1〜4本生えるイメージになっています。

自毛植毛の費用は、1グラフトあたりの単価と移植するグラフト数によって変動します。グラフトあたりの単価は施術方法によっても異なりますが、料金相場は660円〜4,290円です。

グラフト数の目安として、薄毛が広範囲に及んでいる場合は5,000グラフト程度、Ｍ字など比較的狭い範囲だとグラフト数は400〜600になる傾向にあります。

例えばグラフトの単価が1,500円で1,000グラフトの移植が必要な場合、グラフト単価1,500円×1,000グラフト＝1,500,000円と計算します。

3.初診料・再診料などその他の費用

自毛植毛を行う前に専門医の診察を受ける必要があります。クリニックによっては初診料を無料にしてくれるところもあるので、気軽に相談してみてください。

さらに、薄毛の原因を診断する検査、施術前の血液検査などにも費用が発生します。

自毛植毛を行った場合、移植後すぐに毛髪が生えてくるわけではなく、数カ月程度かかります。その間、経過観察するために定期検査を行うのですが、その際にも費用が必要です。定期検査料は有料のクリニックもあれば、無料としているところもあります。

その他の費用に関しては、毎回実費が必要なクリニック、基本料金を含め無料としているところなど、さまざまです。初診のときに、どのような料金体系になっているかを確認してください。

自毛植毛に掛かる費用の決まり方は？4つのポイントを解説

自毛植毛にかかる総費用は、基本料金＋グラフト(毛包1株)単価×移植するグラフト数＋その他の費用で計算されますが、費用の決まり方には4つのポイントがあります。

計算式の「グラフト単価×移植するグラフト数」の部分、グラフト採取の方法、手術回数で金額が大きく変動する点に注目してください。

1.グラフト単価（手術方式により相場が異なる）

自毛植毛の施術方法は大きく3種類あり、施術ごとにグラフト単価が異なります。

FUT（ストリップ法）はメスを使って、後頭部や側頭部から頭皮ごと移植毛を採取し、毛包単位に分けてから植え込みます。一度で広範囲へ植毛でき、定着率が高いのがメリットです。一方頭部に線のような傷跡が残り、10日間程度はあおむけで寝ることができないくらいの痛みを伴うのがデメリットです。

FUE（ダイレクト法）はメスを使わずに、パンチという機器で髪の毛を毛根ごと採取し、移植先に開けた穴に植え込む方法です。メスを使わないため、痛みや傷跡が少ないのがメリットになりますが、その分費用はFUTと比べると高額になります。

ニードル法は、細い植毛針をつかって穴開けと植え込みを同時に行う方法です。1本ずつ植えこむため、生え際などをより自然にボリュームアップできます。一方手間がかかる分、費用が高くなり、広範囲に行えない点がデメリットとして挙げられます。

2.自毛植毛するグラフト数（本数が多いほど高額）

グラフト数は多くなるほど、当然高額となります。

グラフト単価を1,000円として単純計算したところ、M字部分は40万～60万円、やや深いM字から前頭部分は80万円～、頭頂部・つむじで50万円～、前頭部から頭頂部で100万円～、生え際・前頭部・頭頂部の全体的な薄毛だと200万円～となりました。

自毛植毛の費用は、薄毛の進行度合いに比例して高額になります。「抜け毛が増えてきた」「祖父母に薄毛の人がいる」など、薄毛が気になる方は早めに専門クリニックに相談し、早期に治療することが大切です。

ほとんどのクリニックでは無料カウンセリングを行っています。髪の毛に不安を感じる方は相談だけでもしてみてください。

3.グラフトを採取する方式（刈り上げが必要かどうか）

グラフトを採取するとき、採取部分の毛を刈り上げるかどうかによっても費用が変動します。見た目を重視した施術を受けたいのか、できるだけ費用を抑えたいのかによって選択します。

費用を抑えたい方には、バリカンで後頭部を刈り上げる方法がおすすめですが、施術後、採取した部分は毛がない状態となります。さらに、傷跡を隠せないため、しばらく見た目に影響を及ぼすのが難点です。

刈り上げをしない方法だと、髪の毛が長い状態のままでグラフトを採取するため、髪の毛で傷跡を隠すことができます。この方法は高度な技術力が必要となり、時間と手間がかかることから費用は高くなりがちです。

4.自毛植毛手術を受ける回数

自毛植毛は、1回の手術で移植できる数に限度があり、1回の上限は2,000ドラフトと決められています。

生え際だけでなく、頭頂部全体に薄毛が進行している場合は10,000グラフト以上移植する必要があるため、2回以上手術を受けなくてはなりません。手術の回数が増えると、基本料金などもその都度必要となり、費用の総額も高額になります。

自分の薄毛の状態だと、何グラフトぐらい移植しなければいけないのか、何回手術が必要か、などを医師と相談した上で、合計費用を決めることが大切です。

5.自毛植毛を行う部位

自毛植毛の費用は、施術を行う面積とグラフト数、基本料金などによって費用が決まります。しかし治療範囲は人によってさまざまで、どれくらい増やしたいかによっても金額は変わってくるでしょう。クリニックで診断を受けた後でないと、費用が決まらないケースも少なくありません。

薄毛で悩んでいる人の中には、高額な金額を払ってでも薄毛を改善することを望む人がいる一方で、高い費用をかけてまで治療したくないと思う人もいます。

そこで、治療プランとして、自毛植毛を行う部位ごとの料金体系を設定して公式サイトに紹介しているクリニックもあります。例えば、生え際のM字部分だと合計費用60万円程度と紹介されていると、いくらかかるのか不安に思う必要がなく、安心して通えます。

費用で自毛植毛ができるクリニックを選ぶ3つのポイント

安い費用で自毛植毛ができるクリニックを選ぶとき、値段だけで飛びつかないのがポイントです。施術後のアフターケアで、追加料金が発生し、かえって費用がかさんでしまう可能性も考えられます。

3つのポイントをしっかり押さえて選ぶことで、後悔しないクリニック選びができます。以下を参考に、自分に合ったクリニックを探してみてください。

①自毛植毛に掛かる費用の合計をよく確認する

自毛植毛にかかる総費用の計算式は、「基本料金＋グラフト単価×移植するグラフト数＋その他の費用」です。施術を受ける際、費用が細かく設定されているクリニックもあるため、必ず合計金額を確認しましょう。

グラフト単価は、平均的な相場が決まっていますが、医師の技術力やクリニックの実績、使用する機器、施術の難易度などによって費用が高額になることもあり得ます。

また自毛植毛は自由診療のため、クリニックが自由に料金設定することができる点にも注意が必要です。キャンペーン価格として、グラフト単価が半額となっているクリニックを選んだとしても、基本料金や定期的な検査料が高額だと、費用がかさんでしまいます。

まずは、自毛植毛にかかる予算をあらかじめ設定しておきましょう。予算を決めずにクリニックを選んでしまうと次々と費用がかかってしまい、予算オーバーになるかもしれません。

②クリニックの自毛植毛の治療実績を見る

引用：「親和クリニック」公式サイトより

自毛植毛を受けるときは、クリニックの治療実績を必ず確認しておきましょう。クリニックの公式サイトには、自毛植毛の治療実績を掲載しているところがあります。実績のあるクリニックほど治療写真を積極的に公開しているので、確認してみてください。

自毛植毛は手術である以上、医師の技量などによって、結果や予後の良し悪しが分かれます。値段だけで選んで、「失敗した」「思い通りの仕上がりにならなかった」と嘆くのは、決して安い金額ではないだけにもったいない話です。

費用面を重視するのは当然ですが、治療後の姿がイメージできるクリニックを選ぶことも大切です。安心して治療に臨むために、予約前に実績を確認してください。

③アフターケアの充実度で選ぶ

自毛植毛の専門クリニックを選ぶときは、アフターケアの充実度も確認してください。施術後、移植した髪の毛は一旦抜け落ちてから新しく伸び始めるため、髪の毛が定着するまで、定期的にみてもらう必要があります。

手術した後は、シャンプーをすると毛が抜けるのではないか、頭皮のかさぶたはいつなくなるのかなど、不安でいっぱいです。移植した髪の毛がなかなか生えて来なくてヤキモキすることもあります。定期的に見てもらうことで、万が一トラブルが起きても対応してもらえるので安心です。

代表的なアフターケアとして、術後の経過観察、電話無料相談、トラブルが起きたときの全額返金保証などがあります。

アフターケアに掛かる費用もクリニックによって異なるため、事前に確認することが大切です。

東京で手術費用が安い自毛植毛クリニック10院の料金比較

	親和クリニック	アイランドタワークリニック	アスク井上クリニック	AGAスキンクリニック	湘南AGAクリニック	紀尾井町クリニック	TOMクリニック	ヘアー＆スキンクリニック	アーツ銀座クリニック	東京メモリアルクリニック
画像
グラフト単価 (税込)	MIRAI法：990円 NC-MIRAI法：2,200円 United-MIRAI法：MIRAI法：990円、N C-MIRAI法2,200円	i-Direct：990円 U-Direct：1,320円	i-SAFEスタンダード：770円 i-SAFEアンシェーブン：1,320	Hair Strong植毛 0プラン ：1,067円　　　　3プラン ：2,090円　　　　10プラン：4,290円	スマートFUE植毛:720円　　　　　　　　　　ノンシェーブン植毛:950円	ボリューム植毛FUT:660円                                  切らない植毛FUE990円	ARTAS植毛治療費:88円	FUE植毛（長井式植毛）:990円 FUT植毛（長井式植毛）:1,100円) ノンシェーブン植毛:1,760円)	マイクロFUE:770円 刈らないマイクロFUE:1,650円	FUE・FUT植毛手術:990円 ノンシェーブンFUE植毛手術:1,760円
基本料金 (税込)	MIRAI法：220,000円 NC-MIRAI法：330,000円 United-MIRAI法：275,000円	220,000円	185,000円	220,000円	無料	220,000円	385,000円	110,000円	110,000円	無料
初回カウンセリング	無料	無料	無料	無料	無料	無料	無料	1,100円	無料	無料
クリニック （東京エリア）	新宿院・銀座院・名古屋院・大阪院・福岡院	新宿院・大阪院・名古屋院・福岡院	新宿院	品川・新宿・札幌・名古屋・大阪など全国61院	新宿本院など全国71院	東京本院・新大阪院	新橋院	新宿院・福岡院	銀座	東京院
公式サイト	公式サイトを見る	公式サイトを見る	公式サイトを見る	公式サイトを見る	公式サイトを見る	公式サイトを見る	公式サイトを見る	公式サイトを見る	公式サイトを見る	公式サイトを見る

※記事作成時の情報となります。
※最安値を表示しています。

自毛植毛を行う専門クリニックは全国にありますが、東京など首都圏に集まっている傾向にあります。地方の方も気軽に来てもらえるように宿泊・交通費を全額負担もしくは一部補助してくれるクリニックがあることも特徴的です。

初回カウンセリングを無料とするクリニックも多くあるため、自毛植毛に関心がある方、薄毛に悩んでいる方は一度相談してみてはいかがでしょうか。

東京にある費用が安いクリニック10院を表にまとめました。公式サイトに治療実績や治療方法などを紹介している、実績のあるクリニックばかりです。ぜひ参考にしてください。

自毛植毛を受けるのにおすすめのクリニック3選

【当記事のクリニックの評価基準について】

当記事の評価項目・評価基準は、当サイトが独自に調査・集計して決定したものです。評価例は以下のような内容になっています。

評価項目	評価例
1.プラン料金	・術式 ・治療に対する料金 ・プランに含まれている費用
2.保証	・全額返金保証 ・副作用保証
3.サービス	・診療時間 ・休診日 ・オンライン診療

※特定の医療機関の治療を保証するものではありません。
※評価項目、配点割合、算定方法、公開している医療機関の順位等の個別のご質問については、お答えいたしかねます。

自毛植毛について理解はできたものの、どのクリニックを選んでいいか分からないという方もいると思います。薄毛の悩みは非常にデリケートです。だからこそ、クリニックを客観的に比較してください。

以下では費用面に特化した形でおすすめのクリニックを紹介しています。自毛植毛で薄毛を改善したい方は、参考にしてください。

1.親和クリニック【明瞭な料金設定で1グラフト990円】

親和クリニックの特徴

「親和クリニック」は全国に5院展開し、年間1,200件以上の手術を行っているクリニックです。植毛方法はMIRAI法・NC-MIRAI法・United-MIRAI法の3種類で、FUE法を独自に進化させた「MIRAI法」の費用は1グランドあたり990円、基本治療額は220,000円と明瞭な料金設定となっています。

自毛植毛手術は1度の手術で基本的には終わるため、メンテナンス費用も必要ありません。同クリニックでは、施術金額が最大50%OFFとなるモニター価格があります。モニターになると費用を安く抑えられるでしょう。

親和クリニックがおすすめな人

「親和クリニック」ではFUE法を進化させた手術法を採用しているため、術後の傷跡、痛みなどが少ないのが特徴です。術後の痛みやはれ、傷跡が心配な方におすすめします。

「MIRAI法」をさらに進化させた「NC-MIRAI法」は刈り上げない方式なので、手術したことがより分かりにくくなりますが、手術費用は高額になる傾向にあります。あらかじめ理解しておいてください。

サポート体制がしっかり整っているのも「親和クリニック」ならではです。術後のカウンセリングでも、問題点が解決できるまで丁寧に対応してもらえます。

治療実績【クリックで開きます】

引用元：親和クリニック

引用元：親和クリニック

2.アイランドタワークリニック【検査費などその他の費用はすべて無料】

アイランドタワークリニックの特徴

「アイランドタワークリニック」は、全国に4院を展開するクリニックです。手術数は累計25,000件以上、国内植毛シェア率60％以上を誇っています。植毛方式は「i-Direct」と「U-Direct」があり、いずれも基本治療料金は220,000円と統一されています。

「アイランドタワークリニック」の特徴は、その他の費用が一切かからない点です。初診料・再診料・血液検査費・オンライン相談料・定期検診費すべて無料で、費用を安く抑えたい人におすすめです。

アイランドタワークリニックがおすすめな人

アイランドタワークリニックは10年間無事故・無違反で、消費者センターへのクレームがゼロという実績を誇っています。安全性を重視した治療を受けたい方におすすめです。

地方から通院する方向けに、交通費全額返還制度を採用しています。カウンセリングや施術のときの交通費や宿泊費も負担してくれ、宿泊先の手配もクリニックが行ってくれます。

FUE法を進化させた施術方法は、手術跡が残りにくいため、傷跡を残したくない方にも適しています。