60代の方でAGA治療を受けたいという方は多いのではないでしょうか。
「薄毛に悩んでいるけれど、今更治療したところで効果があるのかわからない」
「予算がどれぐらいかかるのかわからないし、どのくらい続けていいのかもわからない」
「クリニックを選ぶときのポイントを知りたい」
それぞれ、さまざまな悩みや疑問点があると思いますが、本記事では治療方法や治療にあたっての注意点、「そもそも60代からでもAGA治療ができるのか」などについても解説していきます。
60代で薄毛に悩む方はもちろんのこと、ご家族や知り合いに60代で薄毛にお悩みの方が居る方はぜひ本記事をご覧ください。

内田 純平
30代前半の頃から薄毛に悩み、さまざまなAGAクリニックを調査しました。実際に飲み薬や育毛剤だけに限らずメソセラピーやHARG療法などの治療方法を試し、一時期は植毛まで考えました。が、無事に復活できました。その経験を活かしてAGAに悩むの皆さんのサポートをしていきたいと考えています。
60代からでもAGA治療は可能?治るの?
まず大前提として、60代の方でもAGAは治療できますし、発毛効果は大いに期待できます。
しかし「治るかどうか」と聞かれると首を縦に振ることができません。
これは「60代だから」というわけではなく、AGAが進行性の病気だからです。つまり10代の方でも20代の方でもAGAを完治させることはできません。そもそも完治という概念が存在しないからです。
ではどのように治療を進めていくのかというと、AGAの進行を抑制しつつ、発毛を促進する薬を用いて髪の毛を生やしていくという治療方法が一般的になっています。
AGAはジヒドロテストステロンという悪玉男性ホルモンが男性ホルモン受容体に結合し、脱毛因子であるTGF-βが増え、ヘアサイクルが乱れることで起こります。
このジヒドロテストステロンを抑制するには、テストステロンと結びつくことでジヒドロテストステロンを発生させる5α還元酵素を抑制してしまえば良いのです。
フィナステリドやデュタステリドというAGA治療薬で5α還元酵素を抑制することができるので、これらの内服薬を利用しつつ、ミノキシジルという外用薬を用いて毛母細胞の細胞分裂を促進し、発毛を目指していきます。
つまりAGAという進行性の病気を完全に根絶することはできませんが、60代の方でも適切な治療方法を用いれば薄毛を防ぎつつ、発毛を促進していくことはできるのです。
60代から始めるAGAの治療方法と費用を解説
60代から始めるAGAの治療方法と費用についても解説していきます。
大きく分けて3つの治療方法がありますが、それぞれ目的や予算、副作用の有無などについても大きく変わってきますので、しっかりと一緒に確認していきましょう。
1.AGAを「予防」するための治療
使用する薬 | フィナステリド、デュタステリド |
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費用の目安 | 3,000円〜5,000円/月 |
まずはAGAを予防するための治療方法です。
こちらは薄毛があまり気になっていないという方や、まだ抜け毛が少し増え始めたという段階の方におすすめの治療方法となっています。
先ほど簡単にご紹介したAGAの進行を抑制するための薬であるフィナステリド、デュタステリドを用いた治療方法です。
ジヒドロテストステロンの活性を抑制し、薄毛を予防していきます。
「劇的な発毛効果を期待できる」ということはありませんが、薄毛を抑制するためにはスタンダードな治療方法となっており、毎月の予算はおよそ3,000円から5,000円程度となっています。
2.AGAを予防しつつ「発毛」も目指す治療
使用する薬 | フィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル外用、ミノキシジル内服 |
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費用の目安 | 8,000円〜15,000円/月 |
続いてはAGAを予防しつつ発毛も目指す治療方法です。
こちらの治療方法では先ほどのAGAの進行を抑制する薬であるフィナステリド、デュタステリドを用いたプランに加えてミノキシジルの外用やミノキシジルの内服を用いて治療していくことになります。
ミノキシジルの外用薬は日本皮膚科学会でも利用を推奨されている、発毛の促進効果が期待できる薬である一方で、ミノキシジルの内服薬は多くのクリニックで処方されるものの、日本皮膚科学会では推奨されておらず国内でも未承認となっている薬なので、利用する場合や血液検査で身体に合っているかを確認し、副作用についてしっかりと確認した上で利用しましょう。
日本皮膚科学会の発表では下記のように記載されており、特に循環器系にの持病をお持ちの方は副作用も心配なので利用はおすすめできません。
内服用製剤の添付文書中の市販後調査欄に,胸痛,心拍数増加,動悸,息切れ,呼吸困難,うっ血性心不全,むくみや体重増加などの重大な心血管系障害が生じるとの記載がある
引用:日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」より
3.自毛植毛による治療
費用の目安 | 250,000円〜800,000円/回 |
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続いて自毛植毛による治療です。
自毛植毛は文字通り自らの髪の毛を細胞ごと植え替える治療方法で、大きな特徴としてAGAの影響を受けていない後頭部や側頭部の髪の毛を細胞ごと植え替えるので、移植先でもAGAの影響を受けていない性質を受け継ぎ、再びしっかりとしたヘアサイクルで髪の毛が生え変わるようになります。
内服薬や外用薬を用いて行うAGAの治療は一度やめてしまうと再び髪の毛が抜けてしまう確率が非常に高いですが、自毛植毛の場合はAGAの影響を受けていない髪の毛を植え替えることになるので、半永久的に効果が期待できる治療方法となっています。
しかしその分、料金は表の通りかなり高くなっています。
「予算はあまり気にしないからAGAを根本から解決できるような治療方法を利用したい」という方や「内服薬や外用薬を用いた際の副作用が心配だ」という方は自毛植毛を利用することをおすすめします。
60代からAGA治療を行う際は「副作用」に注意!
60代からAGA治療をおこなう際や副作用に注意しておいた方が良いでしょう。
性機能障害については相対危険度が1.39(95%CI,0.99~1.95)とフィナステリド投与群がプラセボ群より上昇する傾向があるとしている29)
引用:日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」より
デュタステリドの副作用に関して,前述の国際臨床試験において37),有害事象頻度はリビドー減少3.3%,インポテンツ5.4%,射精障害3.3%,韓国の712例,平均観察期間204.7日の市販後調査39)では,リビドー減少1.3%,インポテンツ1%,射精障害0.1%であった.他方,前述の国内非ランダム化試験(120例,52週間)38)では,リビドー減少8.3%,インポテンツ11.7%,射精障害5.0%と比較的高率であった38).以上より,投与にあたっては添付文書の記載をよく読んだ上で,性機能障害を含めた副作用についても十分な説明と同意が必要である.
引用:日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」より
ミノキシジルの有害事象として,男女を通して瘙痒,紅斑,落屑,毛包炎,接触皮膚炎,顔面の多毛などが報告されている.2%および5%ミノキシジル液を比較した,393名の男性被験者を対象とした,観察期間48週までのランダム化比較試験では50),瘙痒,接触皮膚炎といった皮膚症状の出現率は5%ミノキシジル群で6%と,2%ミノキシジル群(2%),プラセボ群(3%)より高かった.
引用:日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」より
上記の3つはそれぞれフィナステリド、デュタステリド、ミノキシジル外用の副作用について言及しているものであり、AGA治療は一定の確率で副作用が起こる可能性があります。
先ほどミノキシジルの内服は循環器系などに副作用が起こる影響もあり、60代の方にはあまりおすすめできないとご説明しましたが、フィナステリドやデュタステリドにも副作用が存在します。
特にデュタステリドはフィナステリドと比べて体内に滞在する時間が約12倍とされており、効果が高いとされている一方で長く身体に留まる分、副作用の種類や、副作用が発現する可能性も高いとされています。
特に飲み薬は副作用が発現する可能性が高いとされており、もともと循環器系などの持病を抱える方には細心の注意をもって治療を受けていただきたいです。
クリニックを選ぶ際に血圧や血液検査をして、薬が身体に合っているかどうか、副作用の可能性はどのくらいあるかなどをしっかり調べてくれるところを利用した方が良いでしょう。
60代から行うAGA治療で抑えておきたいポイント
ここからは60代の方がAGA治療を行うにあたって押さえておきたいポイントを大きく4つに分けてご紹介していきます。
どれも重要なポイントであり、しっかりと押さえた上でAGA治療を始めて頂きたいので一つひとつ確認していきましょう。
Point1.治療費の目安は毎月3,000円~15,000円
まずは治療費の目安は毎月3,000円から15,000円であるということです。
AGAの治療はどれだけ短くても数年間、長ければ数十年間にわたって必要なものです。
これは何度もご説明してきていることですが、AGAは進行性で完治という概念が存在しない病気です。
つまりいざ髪の毛がしっかり生えてきて「もう治療は必要ない」と思ったとしてもAGAを予防する薬だけは続けていく必要があるのです。
そうなってくると予算をしっかりと考えて治療を受ける必要があります。1年や2年ならば続けられる料金であったとしても、5年、10年となってくるとかなり大きな負担となる場合があります。
治療が長期化した場合でも払える料金なのかどうか、どのくらいで髪の毛が生えてきて、途中からはAGAを抑制する薬のみに切り替えて予算を抑えられるようになるのか、など医師と相談し、しっかりと長期的なプランを考えた上でAGA治療を始めたほうが良いでしょう。
Point2.発毛効果が実感できるまで半年程度は必要
発毛効果が実感できるまで半年程度は必要ということも考慮に入れた上でAGA治療を始めることをおすすめします。
AGA治療は1ヶ月や2ヶ月では効果が感じられるものではなく、むしろヘアサイクルをAGA治療薬で整えるにあたり短く細い毛が抜ける初期脱毛という症状もあります。
1ヶ月、2ヶ月で髪の毛がすっかり生え揃うなんてことはほぼ100%なく、むしろ初期脱毛により髪の毛が少し減る方も多いので最初は戸惑うことでしょう。
しかし平均して半年、長くても1年程度治療を続ければほとんどの方が効果を実感できますし、初期脱毛も平均して一か月程度で終わります。
治療初期こそなかなか髪の毛が生え図、むしろ初期脱毛の影響もありフラストレーションが溜まることもあるかもしれませんが、しっかりと治療を続けていきましょう。
Point3.治療を中断してしまうと再び薄くなる可能性が高い
AGA治療は中断してしまうと再び髪の毛が薄くなる可能性が高いということも再びご説明しておきます。
AGA治療は発毛を促進する治療こそ、髪の毛がすっかり生え揃えば中止していい場合が多いですが、フィナステリドやデュタステリドといったAGAの進行を抑制する治療はかなり長い間続ける必要があります。
AGA治療を受けていたことなど側から見れば全く分からないほど、髪の毛がいわゆる「フサフサ」と言える状態まで生えた方でも、AGA治療を完全に止めた結果、治療前まで毛量が減ってしまったという方も数多くいます。
しっかりと医師と相談しつつ、発毛を促進する薬の利用だけを止めたり、減薬を行いつつ長い間AGAと付き合っていくことが大切なのです。
Point4.なるべく副作用のケアも考慮してくれるクリニックを探そう
また、なるべく副作用のケアを考慮してくれるクリニックを探すことをおすすめします。
特に60代の方となってくると薄毛が気になり、発毛を促進する治療プランを利用したいという方が多いはずです。
しかし発毛を促進する治療プランの中にはミノキシジルの内服薬などを処方されることが多く、副作用の可能性も少なからずあります。
そうなってくると副作用のケアをしてくれるクリニックで治療を受けることが大切になってきます。
定期的に血圧検査や血液検査を行ってくれるクリニックや、副作用が発現した場合にしっかりと検査をしてくれるクリニック他の薬の利用を提案してくれるクリニックなど、副作用についてなるべくしっかりと対策をしてくれるクリニックを探すことをおすすめしています。
AGA治療は薬を飲む必要があるので、薄毛との向き合い方も考えよう
AGA治療は薬を飲む必要があるので、薄毛との向き合い方を考えるとのいうのも選択肢のひとつです。
特に持病をお持ちの方や循環器系に不安のあるという方はAGA治療をあまりおすすめしません。
そこでAGA治療を受けること自体を止めて別の方法を考えるというのも一つです。髪型を薄毛が目立たない髪型に変えてみたりウィッグを使ってみるのも良いでしょう。
また日本人男性の発症頻度は全年齢平均で約30%と報2764 ● 日皮会誌:127(13),2763-2777,2017(平成29)男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン作成委員会告されている8).この発症頻度は現在もほぼ同程度であり,20代で約10%,30代で20%,40代で30%,50代以降で40数%と年齢とともに高くなる9).
引用:日本皮膚科学会ガイドライン「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」より
上記のように日本皮膚科学会のガイドラインにも記載されている通り、50代以降の方はAGAを発症している確率が40数%と、ほぼ半分程度の方が薄毛に悩んでいます。
つまり60代の方で薄毛が気になるというのは珍しいことではなく、目立つことでもないので、無理に身体に負担をかけてまで絶対に発毛しなければならないというわけではありません。
もちろん髪の毛を生やすことができれば最高ですが、適度な運動やトレーニングを行ったりすることも若々しさを保つ方法のひとつです。
「髪の毛は生えているけれども、体型がだらしない」よりも「髪の毛こそ薄くなってきているものの、身体が引き締まっている」という方のほうが素敵だと考える方もきっと多いはずです。
「絶対に髪の毛を生やさなければならない」という考え方だけではなく、髪の毛が薄い方にも楽しめるお洒落も少なくないので、「髪の毛を絶対に生やさなければならない」という考えを一度手放してみるのも選択肢の一つかもしれません。
まとめ
今回は60代の方がAGA治療を始めるにあたって重要なポイントや治療方法、注意点などについてご説明してきました。
特に60代の方はミノキシジルを用いた循環器系の副作用が心配ですし、無理に治療をしなければならないというわけではありません。
副作用についてしっかりと理解した上で、予算や目的に合った治療を受けることをおすすめします。
最近では血圧の検査や血液検査などしっかりと行ってくれる、副作用対策をしっかりとしたAGAクリニックも数多く存在するので利用してみてはいかがでしょうか。
年齢別のAGA治療方法 | |||
---|---|---|---|
10代のAGA治療 | 20代のAGA治療 | 30代のAGA治療 | 40代のAGA治療 |
50代のAGA治療 | 60代のAGA治療 | 高校生のAGA治療 | 大学生のAGA治療 |
若者のAGA治療 |